橋本病とは
―甲状腺の働きが低下することのある病気です―
橋本病は、甲状腺に慢性的な炎症が起こる自己免疫疾患で、「慢性甲状腺炎」とも呼ばれます。甲状腺の病気の中では最も頻度が高く、特に女性に多くみられます。
橋本病では、免疫の異常により甲状腺が徐々に障害され、甲状腺ホルモンの分泌が低下することがあります。その結果、「甲状腺機能低下症」と呼ばれる状態になることがあります。
ただし、橋本病と診断されてもすぐに甲状腺ホルモンが不足するとは限らず、長期間にわたり正常な状態を保つ方も多くいます。この記事では、橋本病の原因、症状、診断、治療についてわかりやすく解説します。
甲状腺の働き
甲状腺は首の前側にある小さな臓器で、甲状腺ホルモンを分泌しています。
甲状腺ホルモンには次のような働きがあります。
・体の代謝を調整する
・体温を保つ
・心臓や消化管の働きを調整する
甲状腺ホルモンは、体の働きを適切な状態に保つために欠かせないホルモンです。
橋本病の原因
橋本病は「自己免疫疾患」の一つです。
本来、免疫は体を守る役割をしていますが、橋本病では免疫が誤って自分の甲状腺を攻撃してしまいます。その結果、甲状腺に慢性的な炎症が起こり、徐々に甲状腺の働きが低下することがあります。
橋本病では次の抗体が血液中にみられることが多くあります。
・抗TPO抗体
・抗サイログロブリン抗体
発症には次のような要因が関係していると考えられています。
・体質(遺伝的要因)
・女性ホルモン
・環境要因
橋本病の主な症状
甲状腺ホルモンが不足すると、次のような症状が現れることがあります。
...Tired easily
・寒がりになる
・体重が増えやすい
Swelling
・便秘
・皮膚の乾燥
・集中力の低下
・眠気
Also,
・首の前側の腫れ(甲状腺腫)
がみられることもあります。
ただし、初期には症状がほとんどない場合も多く、健康診断の血液検査で初めて見つかることも少なくありません。
橋本病の診断
橋本病は主に血液検査によって診断します。
特徴的な所見は次の通りです。
・抗TPO抗体または抗サイログロブリン抗体が陽性
・TSHが上昇(甲状腺機能低下症の場合)
・FT4が低下(進行した場合)
また、甲状腺の超音波検査を行い、甲状腺の腫れや特徴的な変化を確認することもあります。
橋本病の治療
橋本病そのものの炎症を止める特別な治療は通常必要ありません。
治療が必要になるのは、甲状腺ホルモンが不足した場合です。この場合、不足している甲状腺ホルモンを補う治療を行います。
使用する薬
・レボチロキシン(チラーヂンS)
この薬は体内の甲状腺ホルモンと同じ働きをする薬で、不足しているホルモンを補うことで体の状態を正常に保つことができます。
治療が必要になる場合
橋本病と診断されても、すべての方に治療が必要なわけではありません。
甲状腺ホルモンの値が正常であれば、薬を使用せず定期的な経過観察のみでよい場合も多くあります。
一般的に次のような場合に治療を開始します。
・TSHが高い
・FT4が低い
・症状がある
甲状腺ホルモンを適切に補充することで、症状は改善し、健康な生活を送ることが可能です。
レボチロキシンは安全性の高い薬であり、長期間使用することができます。
多くの場合、治療は長期間にわたりますが、適切に管理すれば日常生活に大きな支障はありません。
summary
橋本病は、免疫の異常により甲状腺に炎症が起こる病気です。
甲状腺ホルモンが不足すると
...Tired easily
・寒がり
・体重増加
などの症状が現れることがあります。
血液検査で診断でき、甲状腺ホルモンが不足した場合には薬による補充治療で良好にコントロールできます。
橋本病と診断されても、適切な経過観察と治療により健康な生活を送ることが可能です。
気になる症状や健康診断で異常を指摘された場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。
【甲状腺疾患については、以下の記事でも詳しく解説しています。】
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