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子どもは“小さな大人”ではない

― 小児スポーツ医学と成長に合わせたケア ―

スポーツに一生懸命取り組むお子さまを支えるうえで、大切なことがあります。
それは「子どもは大人の縮小版ではない」という視点です。

小児期は、骨や関節、筋肉、神経すべてが成長途中にあります。
そのため、大人と同じようなトレーニングや治療では、かえって発育に悪影響を及ぼしてしまうこともあるのです。

池尻大橋せらクリニックでは、小児スポーツ医学の立場から、発育段階に応じた運動・ケガの予防・治療を提供しています。
今回は、小児スポーツに特有のリスクと、当クリニックの取り組みについてご紹介します。

【成長期の身体は、ケガの仕方が違う】

成長期の骨には「骨端線(成長板)」という軟骨部分があり、ここが将来の骨の長さや形を決めています。
しかし、この骨端線は大人の骨より弱く、強い負荷がかかると骨折や炎症、剥離(はくり*を起こしてしまうことがあります。

また、筋肉や腱の柔軟性が未熟なために、骨の成長に筋肉がついていけず、引っ張られることで障害が起こるケースも多くあります。

【代表的な小児スポーツ障害】

■ オスグッド・シュラッター病(オスグッド)

  • 膝のお皿の下が痛くなる疾患で、成長期のジャンプやダッシュが多い競技に多い(サッカー、バレー、バスケなど)
  • 脛骨粗面に牽引力が繰り返しかかり、骨端軟骨に炎症が起こる
  • 完治には時間がかかることもあり、練習の量や強度の調整、ストレッチ、装具の使用などが治療の中心

■ シーバー病(踵骨骨端症)

  • 成長期にかかとが痛くなる疾患。アキレス腱の牽引によってかかとの成長軟骨が炎症を起こす
  • 長距離のランニングや跳躍動作が多い競技で多発

■ 離断性骨軟骨炎(OCD)

  • 野球の投球動作や体操などで、肘や膝の骨の軟骨が剥がれたり壊死したりする
  • 放置すると将来の関節機能に影響を残すため、早期発見が重要

■ 小児期の腰椎分離症

  • 腰を反らす・ひねる動きの多い競技(野球・体操など)で、疲労骨折により背骨が分離する状態
  • 骨が癒合するかどうかで対応が変わり、MRIによる早期診断が非常に重要

【骨年齢(骨成熟度)を踏まえた評価と指導】

当クリニックでは、小児の身体的成熟度=骨年齢を評価したうえで、治療や指導を行っています。
これは単なる暦年齢(生年月日)ではなく、骨の発育状態に基づいた「成長ステージ(成熟度)」を把握することで、以下のような判断に役立ちます:

  • トレーニング強度の適正化(オーバートレーニング予防)
  • 競技復帰までの目安
  • 成長スパート時期の見極め
  • 食事・休養・リスク予測のアドバイス

必要に応じて、成長促進外来とも連携し、ホルモン評価や最終身長予測などの対応も可能です。

【池尻大橋せらクリニックでの小児スポーツ対応】

当クリニックでは、次のような流れで小児アスリートをサポートしています:

  1. 初診での問診・身体所見・X線/エコー評価
  2. 必要に応じて骨年齢・成長評価・体組成測定
  3. 理学療法士による姿勢・柔軟性・運動機能の確認
  4. ケガの治療だけでなく、再発予防の運動指導・トレーニングサポート
  5. 成長期特有の問題に対して、親御さんとの情報共有・学校との連携も行います

また、ブリッジや体幹トレーニング、動作分析(IMU)などを活用した「動きのクセの修正」も含めたリハビリを重視しています。


【まとめ】

子どものスポーツは、心身の成長を大きく促しますが、その成長段階を正しく理解したうえで支えることが必要不可欠です。

「膝やかかとの痛みを我慢している」
「何度も同じ場所を痛めてしまう」
「成長が遅い気がするけれど、大丈夫だろうか」

そういったお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
未来ある小児アスリートたちの成長と競技人生を守る医療を、私たちは大切にしています。

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