― 障害者スポーツ医としての医療サポート ―パラスポーツが年々注目を集める中で、競技者の皆さんが安心して競技に取り組めるよう、医療の立場から支える役割がますます重要になっています。
当クリニックでは、日本パラスポーツ協会公認パラスポーツ医が在籍しており、障害の診断ではなく、“動ける身体”を守る視点での医療支援を行っています。
今回は、パラスポーツに関わる医療として重要なメディカルチェックと運動療法についてご紹介します。
【パラスポーツ医とは?】
パラスポーツ医は、医学的視点から障害を持つアスリートを支援する専門医であり、障害等級を決める医師とは異なります。
- 医療的なリスク管理
- コンディショニングやリハビリの助言
- 装具や車椅子などの使用状況の確認
- メディカルチェックや競技会帯同など
「どこまで動けるか」「どうすれば安全に競技を続けられるか」を医学的に評価し、選手・指導者・関係者と連携してサポートする立場です。
【メディカルチェックの重要性】
パラアスリートは、障害そのものに加えて、運動器・内科的リスクも含めた全身のチェックが必要です。
■ チェック内容の一例:
- 関節可動域、筋力、姿勢評価
- 残存機能や代償動作の確認
- 装具・義足・車椅子の適合状態
- 呼吸器・循環器・内科疾患のスクリーニング
- 床ずれや神経障害の有無(脊髄損傷・切断者など)
- 試合や大会に向けたフィットネス評価
当クリニックでは、エコーや体組成計、IMUセンサー等のツールを活用しながら、各選手の状態に応じたメディカルサポートを実施しています。
【障害の種類に応じた運動療法】
障害のある方にとっての運動は、競技だけでなく、日常生活の質(QOL)の維持・向上にも直結します。
当院では、以下のような障害に応じて、運動療法や身体機能の維持改善プログラムを提供しています:
■ 脳性麻痺・脊髄損傷
- 痙縮(けいしゅく)や拘縮に対するストレッチ・可動域訓練
- 体幹バランス改善、転倒予防訓練
- 装具を活用した歩行訓練や座位保持訓練
■ 義足・切断者
- 義足のフィッティング確認と姿勢評価
- ステップ運動やジャンプの導入
- 体幹・健側筋群の機能強化
「無理に頑張る」ではなく、“今ある機能を最大限に活かして楽しく動けること”が、当クリニックの運動療法の基本方針です。
【パラスポーツへの包括的支援】
当クリニックでは、競技者だけでなく、部活動や地域で運動を始めたい方、ご家族の付き添い支援なども含めて総合的に対応しています。
- 医師によるメディカル評価
- 理学療法士による個別運動プログラムの作成
- 必要に応じて装具士・栄養士・福祉専門職との連携
- スポーツ活動への復帰相談、団体・学校との連携
【まとめ】
障害があっても、動くことを諦める必要はありません。
適切な評価とサポートがあれば、誰もが安全に、そして楽しくスポーツや運動に取り組むことができます。
私たちは、医療の視点から“その人らしい活動”を支えるパラスポーツ医として、
選手・家族・支援者の皆さまと一緒に歩みながら、より良い環境づくりに取り組んでいます。
スポーツ活動に不安がある方、メディカルチェックやリハビリをご希望の方は、ぜひ一度ご相談ください。