― スポーツ内科外来でみる鉄欠乏性貧血と運動時腹痛 ―
スポーツに取り組む中高生やアスリートの皆さんにとって、「なんとなく走れない」「すぐバテる」「運動中にお腹が痛くなる」などの症状は、トレーニング不足や気持ちの問題と片付けられがちです。
しかし、その裏に“体の中”の異常が隠れていることは少なくありません。
池尻大橋せらクリニックでは、スポーツによって生じる内科的な問題=スポーツ内科の視点から、選手のパフォーマンス低下や不調の原因を医学的に評価し、サポートしています。
【1. 鉄欠乏性貧血】
― 「走れない」「持久力が落ちた」の陰にある鉄不足 ―
特に持久系スポーツ(陸上・サッカー・水泳など)を行う選手に多くみられるのが、鉄欠乏性貧血です。
鉄は赤血球のヘモグロビンの構成要素で、酸素を全身に運ぶ役割を担っています。これが不足すると、運動時に酸素供給が追いつかず、疲れやすくなる・息切れがする・回復が遅くなるといった症状が出てきます。
■ スポーツで鉄が不足する理由:
- 足裏や腸での微細出血(ランニング貧血)
- 発汗による鉄の喪失
- 摂取不足(偏食、ダイエット)
- 成長期の鉄需要の増加(特に女子)
■ 当クリニックの評価と対応:
- 血液検査でフェリチン・ヘモグロビン・鉄・TIBCなどを測定
- 症状と検査結果から、「貧血」「隠れ鉄欠乏(フェリチン低下のみ)」も含めて評価
- 食事指導(鉄・ビタミンCを多く含む食材)+必要に応じて鉄剤の内服や注射を行います
特に女性アスリートでは「月経」と「スポーツ」のダブルパンチで鉄不足になりやすく、鉄欠乏は競技成績にも大きく影響するため、早期発見・継続的管理が重要です。
【2. 運動時腹痛(side stitch)】
― 「走るとお腹が痛くなる」その正体とは? ―
運動中にわき腹〜下腹部に鋭い痛みを感じるいわゆる「サイドステッチ」は、特に中高生ランナーや部活生に多くみられます。
はっきりとした原因はまだ研究段階ですが、以下のような要因が関与していると考えられています。
■ 考えられる要因:
- 横隔膜の血流不足や痙攣
- 消化器の揺れによる腸間膜の牽引
- 食後すぐの運動
- 呼吸が浅い・緊張状態での運動
■ 当クリニックでの対応:
- 痛みの出る時間帯や運動前の食事・睡眠・体調を丁寧に問診
- 腹部エコーや血液検査で他疾患(胃腸炎、肝疾患など)を除外
- 必要に応じて呼吸トレーニングや体幹安定化トレーニングを指導
また、日頃の姿勢の崩れや体幹筋力の弱さが腹部臓器の揺れを強めていることもあり、スポーツ整形との連携で運動療法も併用するケースが多くあります。
【その他、スポーツ内科でみられる主な症状】
- 起立性調節障害:立ちくらみ・朝起きられない(思春期に多い)
- 低栄養/REDs(相対的エネルギー不足症候群):摂取量と消費量のミスマッチで月経停止・疲労蓄積
- ビタミン・ミネラル不足(鉄・亜鉛・ビタミンDなど)
- 過換気症候群/不安によるパフォーマンス低下
これらはどれも「見えにくい不調」ですが、選手にとっては競技を続ける上で大きなハードルとなります。
【池尻大橋せらクリニックのスポーツ内科の特徴】
- 医師による問診・身体診察・血液検査の実施
- 鉄欠乏や栄養バランスの評価(オーソモレキュラー採血も対応)
- 必要に応じてサプリメント・注射療法・運動療法・生活指導をトータルで実施
- 小中学生~社会人アスリートまで幅広く対応
医療的視点から「なぜパフォーマンスが出ないのか」を丁寧に見極め、選手本人・ご家族・指導者の皆さまに寄り添ったサポートを行います。
【まとめ】
スポーツのパフォーマンスを支えているのは、筋力や技術だけではありません。体の中=栄養・ホルモン・内臓の状態が整ってこそ、本当のコンディショニングが可能になります。
「しっかり練習しているのに結果が出ない」
「なんとなく体が重い、バテやすい」
「繰り返すお腹の痛みで思い切り走れない」
そんな時は、ぜひ一度スポーツ内科の視点で評価してみましょう。
池尻大橋せらクリニックでは、“体の中のコンディション”を整えることで、ケガの予防や競技力向上につなげる医療を提供しています。