・貧血はどんな病気?
貧血とは血液中のヘモグロビンというタンパク質が少なくなった状態です。
ヘモグロビンは血液の中でも赤血球に含まれていて、酸素を全身に届ける役割を担っています。
ヘモグロビンが不足すると体に酸素を十分に届けられなくなり様々な不調を来します。
立ちくらみがしたり気分が悪くなったりする症状が「貧血」と呼ばれることもありますが、
医学的な貧血、すなわちヘモグロビンが減った状態とは必ずしも一致しません。
貧血の原因には様々なものがあり、よく知られているものは鉄分不足による鉄欠乏性貧血がありますが、そのほかにも多くの原因があります。
大きく分けると赤血球(ヘモグロビン)が作れないことによるものと作られた赤血球が失われることによるものがあります。
前者には鉄分やビタミン(特にビタミンB12と葉酸)などの栄養不足や骨髄の病気などがあり、
後者には出血や赤血球が壊される溶血によるものなどがあります。
貧血の症状自体はあまりなくても、貧血の原因に大きな病気が隠れている場合もあるので早めに検査を受けることが重要です。
・貧血はどんな症状?
貧血の症状は重症度と進行の速度によって様々です。
軽症でゆっくりと貧血が進んでいる場合にはほとんど症状がないことも多く、
健康診断やほかの病気の治療中にみつかることが多いです。
反対に重症の貧血や、急にすすんでいる貧血では自覚症状が出やすく、
軽いものでは倦怠感や疲労感、顔が青白くなるなどがあり、
さらに進むと動悸、息切れやめまい、立ちくらみなども出てきます。
また貧血の原因によって特徴的な症状がでる場合もあり、
例えば鉄分が不足することによる鉄欠乏性貧血では爪がスプーン状に変形したり、
無性に氷が食べたくなったりといった症状が出ることもあります。
・貧血を疑ったときはどんな検査を行う?
基本となる検査は血液検査です。
ヘモグロビン濃度を測定し、成人男性では13g/dL以下、成人女性では12g/dL以下で貧血と診断されます。
貧血であることが分かった場合には続いて貧血の原因を調べます。
こちらも血液検査でわかることが多く、赤血球の大きさや、赤血球が十分に作られているか、
鉄分やビタミンの不足はないか、溶血を疑う異常がないかなどを必要に応じて調べます。
例えば出血が原因であるとわかった場合には、どこから出血しているかを調べる必要があり、
便の検査や胃カメラなどを行ったり産婦人科の診察をご案内したりする場合もあります。
・貧血の治療は?
貧血の治療は原因によって異なります。
鉄分やビタミン不足が原因であれば鉄分やビタミンを薬で補うことにより治療を行います。
出血が原因の場合には出血を止めることが重要となり、他の病気が原因の場合にはその病気の治療が必要となりますので、
必要に応じて専門施設をご紹介する場合もあります。
頻度が高い鉄分不足の場合には、鉄分の薬を処方して飲んでいただきますが、
血液中のヘモグロビンが回復したのちも体に貯蔵されている鉄分が十分に回復するのには時間がかかるため、
すぐには薬をやめないことが重要です。
一方で長期間にわたって大量の鉄分が体にたまると肝臓など様々な臓器に悪影響がでる場合もあるので、
定期的に血液検査で鉄分の量を確認しながら治療を行う必要があります。
・池尻大橋せらクリニックで行える貧血の検査や治療は?
当クリニックは整形外科・内科・スポーツ医学を専門としており、様々な検査や治療を行うことができます。
当クリニックで行える貧血の検査や治療は以下の通りです。
検査:血液検査、(ほか原因に応じて便検査・尿検査など)
治療:薬の処方
当クリニックでは、丁寧な診療と安らぎのある環境で、
皆さんの不安を軽減し健康増進のサポートを心がけています。
どうぞ、お散歩がてらに、気軽に当クリニックへご相談ください。