糖尿病とは?原因・種類・合併症をわかりやすく解説
糖尿病とはどんな病気?
糖尿病とは、血液の中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。
血糖は私たちの体にとって大切なエネルギー源ですが、その量は通常、一定の範囲に保たれています。この調整がうまくいかなくなり、高血糖の状態が長く続くのが糖尿病です。
一時的に血糖が高くなることは誰にでもあります。しかし糖尿病では、その状態が慢性的に続きます。この「長く続く高血糖」が、体にさまざまな影響を及ぼします。
糖尿病は単なる数値の異常ではなく、全身に関わる慢性の代謝疾患です。
血糖を調整するホルモン「インスリン」
血糖を調整している中心的なホルモンが インスリン です。
インスリンは膵臓(すいぞう)から分泌され、血液中のブドウ糖を筋肉や肝臓、脂肪などの細胞に取り込ませる働きをしています。
食事をすると血糖は上昇しますが、健康な体ではインスリンが適切に分泌されることで血糖は自然に下がります。
しかし、
- インスリンが十分に分泌されない
- インスリンが効きにくくなる
といった状態になると、血糖が下がりにくくなります。
これが糖尿病の基本的な仕組みです。
糖尿病は 「インスリンの作用不足」によって起こる病気 といえます。
糖尿病の種類
糖尿病は原因によって、主に次の4つに分類されます。
1型糖尿病
免疫の異常などにより、インスリンを作る細胞が壊れてしまうタイプです。
インスリンがほとんど分泌されなくなるため、治療にはインスリン注射が必要になります。
小児や若年で発症することが多いですが、成人でも発症することがあります。
2型糖尿病
日本で最も多いタイプの糖尿病です。
体質に加え、
- 食事量の増加
- 運動不足
- 体重増加
- 加齢
などが関係して発症します。
主な原因は
- インスリン分泌の低下
- インスリンの効きにくさ(インスリン抵抗性)
が重なることです。
日本人はもともとインスリンを分泌する力がそれほど強くない傾向があり、強い肥満がなくても糖尿病になることがあるのが特徴です。
妊娠糖尿病
妊娠中に初めて見つかる血糖の異常です。
妊娠中はホルモンの影響でインスリンが効きにくくなるため、血糖値が上がりやすくなります。出産後に改善することもありますが、将来 2型糖尿病を発症するリスクが高くなることが知られています。
その他の糖尿病
次のような原因で糖尿病が起こる場合もあります。
- 膵臓の病気
- ホルモンの病気
- 遺伝子の異常
- 薬剤(ステロイドなど)
この場合は、原因に応じた治療が必要になります。
日本における糖尿病の現状
日本では、糖尿病が強く疑われる人は約1,000万人、
予備群を含めると約2,000万人いると推計されています(厚生労働省調査)。
年齢とともに増加しますが、近年は 40〜50代の働き世代での発症も増えています。
糖尿病の特徴は、初期には自覚症状がほとんどないことです。
- のどの渇き
- 尿の回数の増加
- 体重減少
といった症状が出ることもありますが、多くの場合は 健康診断で血糖値やHbA1cの異常を指摘されて初めて気づくことが多い病気です。
症状がないからといって、安心できる病気ではありません。
糖尿病で本当に問題となるのは「合併症」
糖尿病で最も重要なのは 合併症を防ぐことです。
高血糖が長期間続くと、血管や神経が徐々に傷ついていきます。
特に影響を受けやすいのは、
- 目(網膜症)
- 腎臓(腎症)
- 神経(神経障害)
といった細い血管が多い臓器です。
さらに、
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
などの大きな血管の病気のリスクも高くなります。
糖尿病は 失明・透析・心筋梗塞・脳梗塞などの重大な病気の原因となることが知られています。
つまり糖尿病は、単に血糖値の問題ではなく
「将来の合併症をいかに防ぐか」が重要な病気なのです。
そして合併症は、血糖を適切に管理することで 予防や進行の抑制が可能であることが分かっています。
そのため、早期発見と早期対応がとても大切です。
糖尿病は向き合えばコントロールできる病気です
糖尿病は「生活が乱れている人だけがなる病気」ではありません。
体質の影響も大きく、誰にでも起こりうる病気です。
一方で、糖尿病は 正しく理解し、早い段階から適切に管理すれば、健康な生活を長く続けることが可能な病気でもあります。
最も大きなリスクは 放置してしまうことです。
池尻大橋せらクリニックでは、糖尿病専門医による診療を行っています。
- 健康診断で血糖値やHbA1cの異常を指摘された方
- 家族に糖尿病の方がいる方
- 将来の糖尿病が心配な方
このような方も、お気軽にご相談ください。
「糖尿病とはどんな病気か」を正しく知ることが、合併症を防ぎ、健康寿命を守る第一歩です。
【糖尿病については、以下の記事でも詳しく解説しています。】
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