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成長促進外来における薬物療法について

― 成長ホルモン・プリモボラン・リュープリン、それぞれの役割と適応 ―

子どもの成長に関して、「身長が低いのではないか」「周囲と比べて成長が遅い」と感じられることはありませんか?
池尻大橋せらクリニックの成長促進外来では、科学的な評価と明確な判断基準に基づき、医師による薬物療法を行っています。

薬物療法には主に以下の3種類があり、それぞれ作用機序や適応条件が異なります:

  • 成長ホルモン(GH)
  • プリモボラン(メテノロン酢酸エステル)
  • リュープリン(GnRHアゴニスト)

本記事では、それぞれの薬剤の目的、適応条件、使用時の注意点について詳しくご説明します。

【1】成長ホルモン(GH:Growth Hormone)

■ 作用機序

成長ホルモンは、肝臓や骨に作用してIGF-1(インスリン様成長因子)を産生し、骨端成長を促進することで「縦の成長(身長の伸び)」を促します。

■ 使用目的

  • 成長速度を上げる(スパート促進)
  • 最終身長の改善

■ 使用の判断基準

  • 骨年齢:男子≦13歳/女子≦11歳が望ましい
  • 骨端線(成長板)が閉じていないことが必須条件
  • 医師による成長ホルモン分泌評価(刺激試験など)を行い、必要性を判断します

■ 禁忌

  • 骨端線閉鎖後
  • 活動性の悪性腫瘍がある場合
  • 重度の糖尿病性網膜症など

【2】プリモボラン(メテノロン酢酸エステル)

■ 作用機序

軽度のアンドロゲン作用を持ち、骨への直接的な成長刺激を与える薬剤です。
また、成長ホルモン治療中の感受性を高める補助的な役割もあります。

■ 使用目的

  • 成長スパートのトリガー(特に男子で体質性思春期遅発傾向の場合)
  • 成長ホルモン単独では伸びが弱い場合の併用

■ 使用の判断基準

  • 骨年齢:男子≦14歳/女子≦12歳程度が望ましい
  • 骨年齢の遅れが強い、または成長スパートが来ていないケース
  • 身長が平均以下かつ、最終身長が十分でない場合

■ 使用上の注意

  • 男性ホルモン系薬剤のため、女子への投与は慎重に判断する必要があります
  • 定期的な評価(骨年齢・血中ホルモン)が重要です

【3】リュープリン(GnRHアゴニスト)

■ 作用機序

視床下部-下垂体-性腺軸を抑制し、LH/FSHの分泌を抑えることで性ホルモン(エストロゲン・テストステロン)の産生を停止。
これにより骨端線の閉鎖を遅らせ、「成長できる期間(横軸)」を延長します。

■ 使用目的

  • 思春期の進行を抑える
  • 骨年齢の進行を抑制し、最終身長を改善する

■ 使用の判断基準

  • 骨年齢:男子≦12歳/女子≦10歳が理想
  • すでに二次性徴が始まっていること(乳房発育、精巣の肥大など)
  • 骨年齢の進行が早く、現在の身長とFHA(最終身長年齢)に大きな差がある場合

■ 注意点と併用療法

  • リュープリン単独では成長速度が低下する可能性があるため、成長ホルモンとの併用が有効な場合もあります
  • 骨年齢の急速な進行がある場合や、最終身長予想が目標に届かない場合に検討されます

■ 禁忌

  • 骨端線がすでに閉鎖している場合
  • 精巣腫瘍やホルモン感受性腫瘍の既往

【薬剤選択の実際】

治療においては、単剤で行うだけでなく、以下のような併用療法も状況に応じて行われます:

パターン状況治療法
成長速度が遅く骨年齢も遅いスパートがこない男子などプリモボラン単独または+GH
骨年齢進行が早く、思春期進行ありFHAが著しく低いリュープリン+GH
成長ホルモン反応が鈍い単独GHで効果不十分GH+プリモボラン

【池尻大橋せらクリニックの成長促進外来でできること】

当クリニックでは以下を実施しています:

  • 身長・体重・骨年齢の正確な測定
  • 成長曲線と最終身長予測の作成
  • ホルモン採血・成長ホルモン負荷試験の実施
  • 医師による明確な治療判断と、使用薬剤の選定
  • 薬物療法に加えた、運動・栄養のトータルサポート

【まとめ】

成長促進における薬物療法は、「成長の量(縦軸)」と「成長できる時間(横軸)」の両方を見極めて適切に選択する必要があります。
そのためには、骨年齢や二次性徴の状態、成長速度などを総合的に評価することが重要です。

お子さんの将来の成長に不安がある方は、ぜひ一度当クリニックの「成長促進外来」へご相談ください。
最終身長の可能性を最大限に引き出すお手伝いをいたします。

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